こんにちは、独学で税理士試験5科目合格したノマド税理士チャーリーです。
今回は
独学を選ぶ理由って何、デメリットはないの?
独学にかかる費用はいくらぐらい?
独学する場合の勉強場所はどこがおすすめ?
と悩んでいる方の疑問に、独学4年で合格した私が実践した方法を踏まえて、お答えします。
本記事では次の内容をご説明します。
- 税理士試験に独学で挑戦する理由(メリット)
- 独学に向くタイプ
- 独学のデメリット
- 独学にかかる費用と通学にかかる費用比較
- 私が選んだ独学する場合の勉強場所
万人にあてはまる内容ではないですので、あくまで一つの成功方法だという目線で参考にしていただくと幸いです。
独学を選んだ理由(メリット)
私が、税理士試験独学を選んだ理由=メリットはこの2点に尽きます。
- 少しでも費用を安く上げたい=費用が安い
- 人と勉強するのが苦手=自分のペースで勉強できる
潤沢なお金があれば、ちょっとは専門学校に通う選択肢も考えたでしょうね。
・・・でも性格的に通わなかったかも。今となってはタラレバですが。
まとめると、金銭面と性格面から必然的に「独学」を選ぶ流れになりました。
最初は、試験のレベルと、自分が試験までにどこまでレベルを上げられるかがまったくの手探り状態。
そこで、まずは独学をしてみて、最初の簿記論・財務諸表論で落ちれば専門学校などの選択肢を考えようかな、と決めて挑みました。
独学に向くタイプ
ざっくりした性格面でいうとこのような方は比較的、独学に向いています。
- 人と違うことをしても気にならないタイプ
- 常識を疑ってかかるタイプ
- 根拠のない自信だけはあるタイプ
なるべく自分を信じることができて、楽観的なタイプがいいですね。
私は、基本的に定説を疑ってかかる傾向にあるので、どのやり方が一番効率いいのだろうか、自分でいろいろ吟味し、日々改善していくのが苦にならないタイプでしたので、結果的に独学に合っていたんでしょうね。
また、今まで置かれてきた環境によっても、独学に向くタイプがあります。
-
小さいころから独学に慣れている人
-
独学で何らかの試験に突破したことがある人
-
しなければならない作業をピックアップし、スケジュールを自ら立てられる人
ちなみに、私の場合、行政書士・宅建・FP2級はすべて独学で受かってましたから、簿記論ぐらいだったら独学でいけるんじゃないかな、と軽く考えていました。
また、勉強スタイルは人によりますが、私は小さな頃から一人でモクモクと、というスタイルが一番集中できました。
このあたりはタイプによりますし、塾に通っていた経験がある方は通学の方が効率的に勉強できるかもしれません。
教材を自分で吟味してそろえるのが面倒くさいし、それにかかる時間ももったいない、言われたことを素直に真面目にやっておきたい、という人は通学・通信の方が向いていると言えます。
独学のデメリット
私が勉強中に感じたデメリットは、2点のみ。
①わからないところがあっても尋ねる人がいないので、不明点をかかえたまま受験したこと。
⇒はまりだすと細かい点までこだわってしまうタイプなので、わからないところで重要そうではないところは敢えて無視し、試験本番で出ないことをひたすら願いました!
②添削をしてもらったことがないので、理論の解答方法があっているのか不安だったこと。
⇒いろいろな専門学校の問題解答を見比べながら、表現の幅の許容範囲をだいたい見極めて、同時に理論問題集の答えをしっかり写経することを心掛けました。試験本番で、あまりにもイレギュラーな問題が出たら答えられなかった気がします。
よく、「独学で合格にかかるまでの時間ロスを考えると、結局通学のほうが費用が安いよ」といった意見を見かけます。
たいてい、そういう意見をいう人って、最初から通学を選んでる人が多いですよね。
- 「独学は時間がかかる」
- 「時間ロスを考慮すると費用が安くなるとは限らない」
これは、「独学の」デメリットとしてはあてはまらないと思います。
だって、専門学校通ってても、何年も合格できない人ってたくさんいますからね。
きつい言い方ですが、どっちにしろ受からない人は受からないですよ。
逆に受かる人は良い教材さえ揃えれば、独学でも受かると私は思います。
私は2年目の初税法科目となる法人税と消費税をどちらも落としましたが、試験後も「ギリギリラインかな」という手ごたえは感じました(し、A判定での不合格だった)ので、「独学でいけるな」という確信を持ちました。
そして、不合格だったにもかかわらず強気に独学を続けた結果、独学でも4年で合格できましたので、そこまで時間ロスにもなっていないですよね。
確信持てたらGOサインです。
持てなかったら独学をさっぱり諦めてください。
時間ロスは独学・通学にかかわらず自分の決断ミスです。
では、合格後はどんなデメリットがあるのでしょうか。
- 横のつながりがなく業界情報が入ってこない
これにつきます。
どんな会計事務所がブラックなのか、どうやって実務をこなすのか、尋ねる人が全くいなかったです。
特に業界未経験だった私は、一般企業とかなり毛色の違う会計業界の仕事のやり方、事務所の雰囲気にとまどいましたね。
専門学校などで仲間ができれば、そういったことも相談できたのかなと思ったりします。
税理士試験にかかる費用(独学・通学比較)
私を始め、費用面で独学を選ぶ人は多いですよね。
では実際にかかった費用はいくらぐらいだったのか、ざっくり算出してみました。
基本的にどの科目も、
- テキスト
- 理論用テキスト(TACなら理論マスター、大原なら理論サブノート)
- 過去問題集
- 基礎問題集
- 応用問題集
- 理論問題集
- 個別問題集
- 総合問題集
- 模擬試験
- 予想試験
ぐらいは揃えました。
専門学校のものなら1~6がセットになっているはずです。
ネットオークションを年内12月~翌年3月ぐらいまでちょこちょこ確認しながら落札しました。
7、8はアマゾンや書店で、9、10は直前の4~7月あたりにネットオークションにでてくるものを落札して手に入れていました。
実際にかかった費用概算は下記の通り。
科目 | 費用 | メインのテキスト | 備考 |
簿記論・財務諸表論 | 2万円 | ネットスクール | |
法人税 | 10万円 | TAC(大原) | 改正論点が入った直前対策テキストを必ず入手 |
消費税 | 6万円 | TAC(大原とネットスクール) | 大原・ネットスクールは中古品(前年落ち)を格安でゲット |
事業税 | 4万円 | TAC | |
合計 | 22万円 |
受験料:4,500円+4,500円+4,500円+3,500円=17,000円(4回)
だいたいトータルで25万円もあればいけるかと。
法人税・消費税については初年度はTACのテキストのみでしたが、個人的にいろんなテキスト等を見てみたかったという理由で2年目に大原やネットスクール(消費税のみ)のテキスト等を追加しているので、少し費用が膨らんでいます。
ですので、絞りに絞れば20万円程度でいけるはずです。
対して専門学校の費用、有名どころのTAC・大原などはどうか調べてみました。
通信・通学によって差はあるものの、ベーシックな通学受講料を例に検証してみます。
科目 | TAC | 大原 |
簿記論・財務諸表論 | 約27万円 | 約27万円 |
法人税 | 約22万円 | 約16万円 |
消費税 | 約15万円 | 約15万円 |
事業税 | 約15万円 | 約10万円 |
合計 | 約79万円 | 約68万円 |
5科目パック | 約70万円 | 継続割引で一般価格の15%OFF |
プラス模試であるとか、付随費用を差し引いても、独学のだいたい3倍~4倍ぐらいかかりそうですね。
専門学校に大金を払って覚悟を決める、自分を追い込む、というのも有りだと思います。
最近では通勤講座など、安価なオンライン講座も登場しています。
勉強場所は?
勉強場所は一年目と二年目以降で少し異なりますが、ほぼ自宅で行っていました。
私は、人がいる中では集中するまでに時間がかかるタイプなので、自宅でひたすら机に向かっているのが合っていたようです。
人によっては、カフェや自習室など、人がいる方が集中できる場合もあるので、早い段階でいろいろ試して自分の勉強場所を決めておきましょう。
個人的には、外へ出かけるのは、出かける時間&身だしなみを整える時間が非常にもったいないと感じました。
ただ、息抜き&モチベーション維持のために、週1ぐらいでカフェぐらいは通っても良かったかな、と今なら思います。
社会との接点も感じられますしね。
一年目
一年目は失業保険を受給しながら職業訓練校に通っていました。
その期間は5月~10月の6か月間。そのうち5月~7月を試験勉強にあてた感じです。
実は税理士試験を受けてみようか、と本気で目指し始めたのはこの職業訓練校に行き始めたと同時。
授業内容が薄く、時間が余りがちだったので、この時間を何かに有効活用できないかと。
訓練内容には簿記の授業もありまして、その講師が公認会計士の卵だったので
「今(5月)から勉強を独学で始めて8月の簿記論と財務諸表論って受かるもんですかね?」と質問したところ、「たぶん難しいんと思う(苦笑)」と言われたの覚えています。
たぶん講師的には「何いってんの、こいつ?」と思ってたでしょうね・・・
朝9時頃~17時頃までが授業だったので、その授業時間の大半を簿記の計算問題にあててました。
労務関係の授業中に電卓の音が鳴り響いてたことも・・・(笑)
昼休憩はいつも一人で近くのカフェへ。そこでも計算問題をひたすら解く毎日。
今思えば、毎日外出して、昼はカフェで、というのはメリハリがついて良かった気がします。
家に帰ると18時、子供の相手を少しして子供が眠った後、自宅にて20時~23時頃まで勉強していました。
思えばこの頃はプレッシャーもないし、勉強初めてから試験まで3ヵ月切ってたので邪心なく打ち込めましたね。
二年目・三年目・四年目
職業訓練校への通学も終わり、ほぼ自宅で軟禁生活状態。
毎朝7時頃起床、子供を保育園へ送り、お迎えに行くまで、じわりじわりと暑くなっていく部屋で勉強してました。
「毎日、定時」というのがポイントです。
「今日は何しないといけなかったかな」、と考えるまでもなく、ご飯食べたら歯磨き、ぐらい感覚で「何時になったら何する」というのが体に染みつくといいですね。
唯一の楽しみがスーパーに行くことでした(笑)
まとめ
税理士試験合格を目指したいけど、費用面がネック。
通学のメリットがいまいちピンとこないし、一人で勉強するほうが合っている。
そんな方は、独学を検討してみてはいかがでしょうか。
実際に独学で税理士試験突破を目指し、突破を果たした今、私が確信していることは、独学での勉強方法があまり出回っていないだけで、きちんとした市販教材と情報が増えれば独学の合格率は確実に上がる、ということです。
税理士試験合格を果たすには、いろいろな方法があります。
自分のタイプを見極めた上で、独学・通学・通信・オンライン講座を選択してくださいね。
教材・内容が効率的だと評判の下記オンライン講座では、スキマ時間を使って試験合格を目指すタイプ。
自分でテキスト・問題集を選ぶのが面倒な方は、無料で試してみるのもアリです。
巷に出回っている税理士試験勉強法が「通学」メインの情報となっているので、独学で税理士試験合格を目指す方の参考に少しでもなれば嬉しく思います。