こんにちは、ノマド税理士チャーリーです。
さて前回に引き続き、未経験だけど会計事務所・税理士事務所で働いてみたいな、と考えている方向けの情報です。
今回は、会計業界への未経験就職のハードルはそんなに高くないことが分かった前提で、もう少し具体的にどんなスキルや資格をアピールし、面接対応をどのようにすればよいか、アドバイスします。
ハードルが高くないことがわかる前編はこちら
どんなスキル・資格をもっていたほうがいいの?
スキルとしてはエクセル・ワードは必須です。
特にエクセル。
事務所のレベルによりますが、自分の事務作業時間削減のためにも、関数・ピボット・簡単なマクロぐらいは操作できるといいですね。
入ってから勉強しても問題ありません。単純作業が多いので、自然と効率化を目指したくなりますよ。
グラフスキルは、顧問先へそのような資料を提出するのが慣例であれば必要ですが、ほとんどの個人事務所ではいまだに数字の羅列資料(試算表)を渡すぐらいなので、あまり使わないことのほうが多いかと思います。
そもそも必要であれば担当者がその資料をつくるものですしね。
ワードは契約書や議事録等を作ることがありますので、簡単な文字入力ができれば問題ありません。大抵の場合フォーマットが存在します。
会計ソフトは未経験であれば使ったことがないのが当然ですので、気にしなくてよいです。
ただ実務では必須。弥生会計やTKCが有名です。
どういったものか気になるのであれば、無料で使えるクラウド会計で使用感を見ておくのも手ですね。
資格としては簿記2級、秘書検定あたりがあれば完璧です。
簿記3級は・・・どちらでもいいですね。
はっきりいって、簿記3級持っている=経理知識がある、とはいいづらいところです。
むしろ、簿記3級しか受からなかったのか、的な・・・これはあくまで私の意見ですが。
簿記3級を受ける暇とお金があるなら、簿記2級一本に絞って費やしてください。
1か月ぐらいあれば取れるはずです。
どんな準備をすればいいの?
簿記2級のテキストと問題集ぐらいは目を通しておきましょうか。
簡単そうな読みやすいもので構いません。
あとは図書館で目についた、会計・経理・簿記・決算書関係の題名の本で読みやすそうなものを片っぱしからら読むのもおすすめです。
よくあるパターンでは「一番やさしい〇〇・・・」とか「一時間でわかる〇〇・・・」とか「経理1年目の〇〇・・・」とかです。
3~5冊ぐらい横断読みすると、なんとなく大事なポイントがつながってきますよ。
面接ではどうふるまえばいいの?
未経験であることをはっきり伝えたうえで、どうして会計事務所・税理士事務所を志望するのかを熱めに説明しましょう。
「なんとなくつぶしがききそうだし、数字のこともちょっとはわかるようになっときたい」という安易な気持ちが本心だったとしても、「経理・税金の知識はどんな会社でも個人でも必要なものだと考えたので、その強みを身に付けて、今後はその分野でエキスパートを目指したい」というような趣旨を伝えればOKです。
「いや、エキスパートまでは目指すつもりないけど」という素直な方は、「今後仕事を続けていく上で強みになりそうな経理関係の仕事に興味があったし、コツコツする作業が苦にならないタイプなので」ぐらいでいいです。
そして、「細かい・正確・丁寧・迅速」と「コミュニケーション能力が高い=好感度の高い振る舞い」を連想させられるような職務経歴の内容は、自分の口からもアピールしておきましょう。
具体的には、
「コツコツするのが性に合っている」
「仕事が早くて丁寧と褒められる」
「ミスが少ないとよく言われる」
というフレーズをことあるごとにはさんでみましょう。
コミュニケーション能力の高さはそのまま「私はコミュニケーション能力が高いと自負しています」なんてアピールするのではなく、面接中に所長や事務所内をよく観察して、言われると嬉しくなりそうなことを口にしたり、訊いてほしそうなことを敢えて質問したりするのです。
例えば、面接の部屋にゴルフのトロフィーが飾っていたら
「ゴルフなさるんですか?」「あのトロフィーは何かの大会で優勝されたんですか?」
こんな感じです。好きなことを尋ねられるとだいたい機嫌よくしゃべりだしてくれます。
さらに、面接時に
「会計事務所に就職するとなれば、どういった準備をしておいた方がよいですか」と聞いてみるといいですね。
アグレッシブさをアピールできます。
だいたい「まぁ、事務所にはいってから覚えてくれればいいよ」などと返されますが、そこでもう一歩踏み込んで、
「読んでおいたほうが良い分野の本や、学んでおいた方がいい会計ソフトの知識はありますか?」と。
ダメ押しアピールです。この時、メモ帳を開いてペンをにぎっておきましょう。
まとめ
今回は、未経験で会計事務所・税理士事務所へ就職する方法についてご説明してきました。
具体的な方法がわかれば、とにかく一歩を踏み出してみることです。
行動しないと何も変わりません。
事務所を数カ所見て回れば、あ、この業界は向いてないかも・・・と思うかもしれませんしね。
最後に、会計業界は人の回転が速い、ということも付け加えておきます。
特に個人事務所は独特のしきたりがあったりしますし、ブラックも多いです。
入ってからでないとわからないことも多いので、入ってみて合わない事務所、自分の思い描く未来に近づけない事務所で我慢する必要はありませんよ。
少しでも会計事務所・税理士事務所への就職を前向きに考えるきっかけとなれば幸いです。