こんにちは、ノマド税理士チャーリーです。
会計事務所・税理士事務所での仕事は、ある程度専門的にならざるを得ません。
そういった面から、未経験の方にとっては会計事務所・税理士事務所への就職はハードルが高いと思われがちです。
ただ裏を返せば、そこで培った経理知識は、まだ今であれば(今後5年後にどうなっているかは不明)、どの会社でも必要とされる強みとなるでしょう。
一般事務なんかより手に職をつけたい、と会計業界を目指す未経験の方も一定数いると思います。
そこで今回は、未経験で就職が可能なのか、可能であればどんな会計事務所・税理士事務所を狙えばいいのかについてお伝えします。
会計事務所・税理士事務所に未経験で就職できるの?
結論からいうと、思っている以上に簡単にできます!
特に「事務員として」であれば、大層な資格やスキルなどは必須ではありません。
はっきりいって、20代は未経験でもほぼ問題ありません。
さらに、20代半ばまでは、職歴もあまり問われません。
受け答えでだいたいの要領の良さやコミュニケーション能力等がわかりますので、物覚えが早そうで人あたりの良さそうな人であれば問題ないでしょう。
そして、人材不足の今、30代以上でもそれなりの職務経歴(例えば金融系など比較的細かい作業をしていたと思われる職種)があれば、事務所はノドから手が出るほど欲しがると思います。
また正社員だけではなく、パート、バイトの需要も結構あります。
どんな事務所が就職しやすいの?
選別の緩さでいえば、断然、10人程度の規模の個人事務所が就職しやすいです。
この規模の事務所が求めている事務員としての人材は、
単純作業を文句をいわず続けてくれそうで、
飲み込みスピードが速そうで、
周りとの調和を崩さない(お局とうまくやれる)で、
安く使えそうな人です。
所長との面談でなんとなくウマが合えば、それだけでOKの場合も多いです。
BIG4といわれる大手や中堅は、未経験を成長させてくれる体制は比較的整ってきいますが、年齢・スキル・経験は結構シビアに見てくるかと。
誰でもOKというわけではありません。
若ければ潜在能力に期待して未経験OKでも、35歳超えてから何の資格・スキルもない、あくまで事務員で税理士を目指すわけでもない、となるとかなり厳しそうですね。
もちろん、これからはバックグランドの作業は分業になってくる傾向にありますので、担当をもたない事務員であれば、「入力スピードが早い」だけでも採用の可能性があるかもしれません。(現実的にはベトナム等の人件費が安い国にそういった作業を投げてますが・・・)
ただ、その場合は「手に職」は付けられない、という本末転倒な結末となってしまいますのでご注意を。
ちょっと本気で会計業界で頑張ってみる、と覚悟を決めている人(将来税理士か経営コンサル希望)は大手・中堅を目指すのも良いと思います。
かなり積極的に人材採用をしています。
どんな人が求められているの?
事務員としては、細かい雑務作業を正確に丁寧に迅速に、と対内・対外的に好感度の高い振る舞い(協調性・電話対応・来所対応)ができると重宝されます。
それを推測させられるような資格や経歴があればぜひアピールしてくださいね。
会計事務所の事務員は女性が多いですが、細かく丁寧な作業はやはり女性の方が得意です。
それから、こういうこと↓も暗黙の了解としてあることを頭の片隅においておいてください。
だいたいの個人事務所にはお局的存在の女性または男性がいますので、彼女ら彼らがいままで積み重ねてきた調和を崩さないような配慮も求められます。
「配慮が求められます」というか、そうしないと職場での居心地がかなり悪くなりますので、あくまで処世術。
どのぐらいで一人前になれるの?
「一人前」の意味合いにもよりますが、「業務をこなせる」ようになるまでだいたい1~2年ぐらいです。
会計事務所は季節ごとの業務(例えば年末調整や個人の確定申告)もあるので、一年たてば一巡し、だいたいのスケジュールもわかってきます。
いわゆる記帳代行=会計ソフトに入力する作業や領収書整理、給与計算は、毎月同じ作業が繰り返されるので、3ヵ月~半年もすればなんとなく勝手がわかってくる感じです。
一人前=「担当をもつ」の意味合いであれば、その事務所の方針にもよりますが、税理士有資格者や科目合格者でないかぎり3年ほど見ておいた方が良いです。
人手が足りなさすぎる事務所は簡単に担当を持たせたりするそうですが、いきなり未経験で経営者と何をはなせばよいのやら、ってところですよね、無茶です(笑)
そういうところは間違いなくブラックです。
ちなみに、私は会計業界全く未経験でしたが、税理士有資格者として初めて入った会計事務所では、半年後に担当を持ちました。
まとめ
どうでしょうか、意外とハードルは高くない、というのが現状です。
というのも、今はどの会計事務所も人手不足が深刻なのです。
大手・中堅は事業拡大にともなって優秀な人材を欲しがっていますし、個人事務所は事業拡大していなくても、他の職場へと従業員が去っていって、や長年勤めてくれた人が引退、などで人材不足。
自分がどうなりたいか、
そのためにその会計事務所でどんなことを吸収できそうか、
将来的にどんな仕事で貢献できそうか、
をよく考えて就職先を選んでくださいね。
次回は、ハードルが意外と低いことがわかった前提で、具体的にどんなスキル・資格を持っておくといいのか、面接でのふるまい方についてご説明します。
まずは、気になったら一歩踏み出してみることから始めてください。
少しでも会計事務所・税理士事務所への就職を前向きに考えるきっかけとなれば幸いです。